今回の更新は私が今いちばん好きな漫画の話をします。ブログで普段描いてるメインジャンルとはまっっったく関係ないけど、まぁ聞いてけ。
Nemuki+という雑誌に載ってる「毒蜘蛛夫人」という漫画が最高に耽美なのです。
去年ぐらいからちょくちょく読み切りが載っていてその頃からずっと好きだったんですが、なんと今月から短期連載が始まるらしく、これはめでたい、そして布教のチャンス!というわけで急に語り始めた次第でございます。
実際、1話ごとの読み切り形式なのでどこから読んでも良いわけですよ。しかも連載始まったのは今回からだから、今から読めばモーマンタイです。だからこんな駄文読んでないでさっさと書店にダッシュして雑誌買ってくるといいと思います。
一応私の考えるこの漫画の良さみを書いておきますが、やっぱり一番は耽美で頽廃的な雰囲気かなあ…と考えています。夫人は毒を持った蜘蛛で人間も捕食対象なので、興味なくなった人を食い殺したりするし、登場人物同士も愛憎こじらせて殺しあったりするので作中での人命の扱いは軽いです。でも表現はゴアっぽくなくてむしろ線が細くて繊細なタッチの画風でして、そんな儚い雰囲気のなか描かれる登場人物の嫉妬やら憎悪やらの薄暗い感情、徐々に明らかにされる彼らの裏事情(ここのプロットの練り方と演出がいつもすごい丁寧)、そして軽率に人が死ぬ。そういう頽廃がすごく好きです。
特に好きなのは2話の作家の話の皮肉さですが、3話の劇と並行して想起される過去のライブ感も捨てがたく、原点たる1話は背徳感ある恋愛の話がいっそう優美で、そして最新話もとても良かったです。少年の歪な成長譚のようで、今までとまた違った読後感…。あと虫籠に入ってる夫人かわいい…。そして何と言っても、全編に渡って共通する、ああやっぱり人間って愚かね、って感じの、冷笑的なものの見方もとても好き。
ほんとは一昨日にこの記事アップして日曜にみんなに書店行ってもらって雑誌買って読んでほしかったの!!!でもブログがサーバーダウンしてて記事アップできなかったの!!!ちくしょう!!!!!!!!
マジな話、この漫画が性癖に刺さる人いっぱいいると思うんです。おすすめ。
例によって体力が尽きたのでこのへんで終わり。さて、私は作者さんの過去作品を読むために古書店をあさりに行ってきます。どれ読んでも面白そうすぎるんだよな…もっと早く知りたかった…。